札幌”胸アツ”読書会レポート
4月某日、札幌読書会はロバート・ベイリーの胸アツ法廷シリーズ、『ザ・プロフェッサー』『黒と白のはざま』『ラスト・トライアル』の読書会を行いました。
課題書3冊という高めのハードルでしたが、多くの方にお集まりいただき感謝しております。読書会をきっかけにシリーズを手に取られた方が、「3冊多い! と思ったけど、『ラスト・トライアル』で、全部読む意味がわかりました!!」と仰っていて、世話人、ついニンマリしてしまいました。そう、今年の新刊『ラスト・トライアル』は、単独でも面白いですが、前のお話を知っていると興奮度がグッと上がるのですよ。
訳者の吉野弘人さんにもご参加いただき、翻訳の経緯(吉野さんの持ち込み企画だそうです)から、4作目の予告まで貴重なお話を伺うことができました。
課題書3冊という高めのハードルでしたが、多くの方にお集まりいただき感謝しております。読書会をきっかけにシリーズを手に取られた方が、「3冊多い! と思ったけど、『ラスト・トライアル』で、全部読む意味がわかりました!!」と仰っていて、世話人、ついニンマリしてしまいました。そう、今年の新刊『ラスト・トライアル』は、単独でも面白いですが、前のお話を知っていると興奮度がグッと上がるのですよ。
訳者の吉野弘人さんにもご参加いただき、翻訳の経緯(吉野さんの持ち込み企画だそうです)から、4作目の予告まで貴重なお話を伺うことができました。
[amazonjs asin="4094066152" locale="JP" title="ザ・プロフェッサー (小学館文庫)"][amazonjs asin="4094067345" locale="JP" title="黒と白のはざま (小学館文庫)"][amazonjs asin="4094068201" locale="JP" title="ラスト・トライアル (小学館文庫 ヘ 2-3)"]
ざっくりとシリーズの説明をしますと、証拠論の権威としてアラバマ大学で教えていたトム・マクマートリィ教授(通称:教授)が、陰謀により大学を追われ、弁護士として現役復帰。会社ぐるみの隠ぺいがあるトラック事故の裁判に立ち向かう『ザ・プロフェッサー』。かつての教え子ボーセフィス・ヘインズ(通称:ボー)が、KKKの元メンバーを殺した容疑をかけられ、教授が弁護を引き受けるのが『黒と白のはざま』。そして『ラスト・トライアル』は…読んでのお愉しみです。ちなみに本作について読書会で出たパワーワードは、「クズみたいな男は殺してよし」。
法廷での丁々発止はもちろん、人種差別問題、アラバマ大学フットボールチーム(教授もボーも元選手)の熱い繋がり、成長する若者と老いや病と向き合うシニアたちの関係、胸糞悪い悪役たち、犬…たくさんの読みどころ、そして魅力的なキャラが満載。というわけで、読書会では皆さんに「ご贔屓キャラ」を教えていただくことにしました。
「教授ってモテすぎじゃない? 島耕作っぽいw」
「やっぱりボーですよ! 彼のプライベートが心配」
「のびしろがありそうな若き弁護士リック! 今後の成長に期待したい」
「いやいやモップ頭の検事パウエルでしょ、ひとりでザリガニ祭りでエンジョイしてくる不思議なノリ。しかも法廷の天才!」
「検事のヘレンさんがカッコいい。ぐいっとウィスキーを呷る姿がいいよね」
「…私…ジムボーン(<悪役)が気になる…」(一同驚愕)
とまぁ、キャラの話だけでも小一時間イケそう。
「教授ってモテすぎじゃない? 島耕作っぽいw」
「やっぱりボーですよ! 彼のプライベートが心配」
「のびしろがありそうな若き弁護士リック! 今後の成長に期待したい」
「いやいやモップ頭の検事パウエルでしょ、ひとりでザリガニ祭りでエンジョイしてくる不思議なノリ。しかも法廷の天才!」
「検事のヘレンさんがカッコいい。ぐいっとウィスキーを呷る姿がいいよね」
「…私…ジムボーン(<悪役)が気になる…」(一同驚愕)
とまぁ、キャラの話だけでも小一時間イケそう。
やれあのシーンで熱くなったとか、いや逆に引いたとか、登場人物が軒並みビッグサイズすぎて暑苦しいとか、みんな酒の飲みすぎだしそのまま運転するのどうよとか、基本リベラルなのに保守にもウケる作風って不思議ねとか、トムの証拠論の本(=業界のバイブル)って黄門様の印籠みたいwとか、あのキャラがほぼナレ死で終わるとはwwとか、笑ったり考え込んだりモヤりを共有したり、3冊あると話が尽きません。
またアラバマ大学フットボールチームの話にもなりました。プロにも匹敵する人気で、町の日常会話でも「ロール・タイド!(=頑張って!)」と使われるほどです。
「法廷モノは用語や制度がわからなくて苦労するイメージを持っていたけど、今回はそれよりフットボール愛がピンとこなくて戸惑いました」というお声もあり。
確かに。日本では例えるものが思いつかないですね。ポール・ベア・ブライアントコーチの時代のスペシャル感は…川上巨人9連覇とか?
「連邦の法律で男子のスポーツも女子のスポーツも同じ金額を使わないといけないから、大学はすごい努力で女子スポーツを強くしようとするんですよ」と教えて下さる方もあり。
ほえ~~だからアメリカってなんでも強いんだねーと納得。
「法廷モノは用語や制度がわからなくて苦労するイメージを持っていたけど、今回はそれよりフットボール愛がピンとこなくて戸惑いました」というお声もあり。
確かに。日本では例えるものが思いつかないですね。ポール・ベア・ブライアントコーチの時代のスペシャル感は…川上巨人9連覇とか?
「連邦の法律で男子のスポーツも女子のスポーツも同じ金額を使わないといけないから、大学はすごい努力で女子スポーツを強くしようとするんですよ」と教えて下さる方もあり。
ほえ~~だからアメリカってなんでも強いんだねーと納得。
冒頭でも申し上げましたが、『ラスト・トライアル』はぜひとも『ザ・プロフェッサー』を読んでから手に取っていただきたい。さすればまず冒頭でヘンな声が出る。はひふへほを全部同時に言ったみたいな声が。最初に大きな設計図があって書かれたシリーズだということがわかるのです。事件は決着しても、登場人物たちの行く末が気になって仕方なくなります。そしてめちゃくちゃ意味深な著者あとがき。吉野さんも「あとがきが一番のどんでん返しと言われました」と笑っておられましたが、まったくもってその通りです。さて、シリーズ最終作 The Final Reckoning はどうなるか? すでに読書会参加者の期待はパンパンに膨らんでいました。
・誰か死んじゃう? 死ぬなら誰?(犬はダメ、絶対)
・ボーの結婚生活はどうなる?
・教授の〇〇〇はどう描かれる?
・リックと彼女の恋の行方は?
・ジムボーン、オマエは最期を迎えるのか?
などなど気になることだらけ。ここはなんとか吉野さんから情報を引き出したい。
・ボーの結婚生活はどうなる?
・教授の〇〇〇はどう描かれる?
・リックと彼女の恋の行方は?
・ジムボーン、オマエは最期を迎えるのか?
などなど気になることだらけ。ここはなんとか吉野さんから情報を引き出したい。
―――次作はどんな感じですか?
「実は…4作目はまずエピローグを読みました(笑)」
―――わかる! その気持ちわかる! で?
「オールスター総出演の西部劇っぽい展開…とだけ申し上げておきましょう」
―――おおお! 発売はいつですか?
「来年1月の初旬ですね」
―――えっ…あ、あのもうちょっと早く…なりませんか? ワスレテシマウ…
「こればっかりは僕にはどうにも(苦笑)…多分ですが、次のボーのシリーズもお届けできるかと思います」
「実は…4作目はまずエピローグを読みました(笑)」
―――わかる! その気持ちわかる! で?
「オールスター総出演の西部劇っぽい展開…とだけ申し上げておきましょう」
―――おおお! 発売はいつですか?
「来年1月の初旬ですね」
―――えっ…あ、あのもうちょっと早く…なりませんか? ワスレテシマウ…
「こればっかりは僕にはどうにも(苦笑)…多分ですが、次のボーのシリーズもお届けできるかと思います」
素晴らしい! まだまだロバート・ベイリーに楽しませてもらえそうです。さぁみなさん、年内にこの3冊を読みましょう。そうだ、今年の忘年会(!)は気になるあれこれを集めて「胸アツ4作目大予想!」でもしようじゃありませんか。渇望MAX状態で手にする4作目は、汗かいた後のキンキンに冷えたビールの如く一気にいけるハズ。
まぁそんなわけで(<強引なまとめ)、翻訳ミステリファンは今年も大忙しです。読む本が死ぬほどありますよ! 気合を入れてまいりましょう。シリーズからこの言葉を。
Wide ass open!(訳:ケツの穴全開で行きましょうや、親父っさん!)
Wide ass open!(訳:ケツの穴全開で行きましょうや、親父っさん!)
[amazonjs asin="1503902269" locale="JP" title="The Final Reckoning (McMurtrie and Drake Legal Thrillers, 4)"]
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