第2回福井読書会レポート(執筆者・藤沢一弘)
年の瀬も迫った2019年12月21日(土)、第2回福井読書会を開催いたしました。
課題書は『日曜の午後はミステリ作家とお茶を』ロバート・ロプレスティ著/高山真由美訳(創元推理文庫)。
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福井県内はもちろん、東京・千葉・岐阜・京都・兵庫からも、更にはロンドン在住の方が福井への帰省に合わせてご参加下さり、総勢14名。そして、参加者の中には課題書の翻訳者であられる高山真由美さんも。
今回は翻訳を手掛けられた高山さんから貴重なお話を聞ける機会となり、高山さんから申し込みメールを頂いた時から、世話人ズを始め参加者の皆様も楽しみにしていたかと思います。
さて、課題書の『日曜の午後はミステリ作家とお茶を』は、ミステリ作家である主人公シャンクスがその日常で起きる謎や事件を解決する様子を描いた短編集。
参加者の皆さんからまずは自己紹介と共に感想を一通り述べて頂きましたので、ざくっとまとめると・・・
・主人公シャンクスのキャラクターがいい
・色んなタイプの話(事件)でバラエティに富んでいる
・日常のゆるさが魅力だけど、逆にそこが物足りない部分がある
・普段ミステリを読まないので娯楽小説として楽しかった
・シャンクスは日本人にいないタイプで、いい旦那さんだと思う
・映画『ラブ・アクチュアリー』のようなロマンスものを見せられているよう
・長編や重いものを読んで疲れた後に読みたい
・読んでいてクスっと笑わせてくれる
・シャンクスとその妻コーラの夫婦のやり取りがいい
・最近良質の短編集が少なく、こういうのは嬉しかった
・色んなタイプの話(事件)でバラエティに富んでいる
・日常のゆるさが魅力だけど、逆にそこが物足りない部分がある
・普段ミステリを読まないので娯楽小説として楽しかった
・シャンクスは日本人にいないタイプで、いい旦那さんだと思う
・映画『ラブ・アクチュアリー』のようなロマンスものを見せられているよう
・長編や重いものを読んで疲れた後に読みたい
・読んでいてクスっと笑わせてくれる
・シャンクスとその妻コーラの夫婦のやり取りがいい
・最近良質の短編集が少なく、こういうのは嬉しかった
やはりシャンクスの人となりや読んでいて楽しかったといった意見が多かったですね~。
続いてどの短編が気に入ったかなどを含め、それぞれのお話毎に感想を語り合いましたが、その中でも人気だったのは「シャンクスはバーにいる」や「シャンクス、タクシーに乗る」でした。
前者では作家あるあるが語られて楽しかった事や、誰が何を飲むかというチョイスの仕方にもそれぞれの登場人物の個性が見られるなどの意見が。
後者はラストの持っていき方や、タクシーの中だけで完結するシチュエーション、セリフまわしなどが楽しいといった意見が出ました。
その他にも
・一話目のピジョン・ドロップが最初はイメージしにくかった
・シャンクスが妻コーラの事を美しいと思っていてすごい。また、中年夫婦で
ラブラブな様子は素敵だけど、これって本当なのか建前なんだろうか
・一話目で、少なくとも二度はエドガー賞を受賞しているのが分かるけど、
シャンクスの本があまり売れている様子がなく、最後にはコーラの本の方が
売れている。もっとシャンクスの本が売れて欲しい
・コーラが夫のシャンクスを立てるような描写があるが、欧米でも日本のよう
な考え方ってあるの?
・著者からの一言が良い。翻訳者からの一言も欲しかった(笑)
・シャンクスの見た目が、読み進めていくと若干最初とイメージが変わる
(ニコラス・ケイジをイメージした方もいらっしゃいましたが、それでは
格好良すぎるのではとの意見も(笑))
・シャンクスが妻コーラの事を美しいと思っていてすごい。また、中年夫婦で
ラブラブな様子は素敵だけど、これって本当なのか建前なんだろうか
・一話目で、少なくとも二度はエドガー賞を受賞しているのが分かるけど、
シャンクスの本があまり売れている様子がなく、最後にはコーラの本の方が
売れている。もっとシャンクスの本が売れて欲しい
・コーラが夫のシャンクスを立てるような描写があるが、欧米でも日本のよう
な考え方ってあるの?
・著者からの一言が良い。翻訳者からの一言も欲しかった(笑)
・シャンクスの見た目が、読み進めていくと若干最初とイメージが変わる
(ニコラス・ケイジをイメージした方もいらっしゃいましたが、それでは
格好良すぎるのではとの意見も(笑))
などなど参加者からは様々な意見や感想が飛び出て盛り上がりました。
その中で翻訳者の高山さんから「シャンクス、強盗にあう」は、強盗にあったシャンクスが傷ついたプライドを修復するお話という言葉に一同深く頷いていました。
他にも「成長小説」という言葉が出てきたのを受け「成長小説」ってどういうものを言うのかという疑問に、スティーヴ・ハミルトンの『解錠師』やボストン・テランの『ひとり旅立つ少年よ』といった作品名が挙げられると同時に、逆に成長しない小説という事でユーディト・W・タシュラーの『国語教師』やスコット・スミス『シンプルプラン』といった作品名も挙がりました。
また同じ短編集で著者の言葉がつくものという事でアイザック・アシモフの『黒後家蜘蛛の会』や、アントニイ・バークリー『毒入りチョコレート事件』、それからD・E・ウェストレイクの「ドートマンダー」シリーズなどが挙がり、作中でも出てきたダシール・ハメットの『マルタの鷹』を読みたくなったという方もいらっしゃいました。
さて、この日はクリスマス直前という事もあり、ブックカフェでスイーツをつまみながらの読書会となり「日曜の午後はミステリ作家とお茶を」ならぬ「土曜の午後はミステリファンとお茶」を状態(笑)。
最後は参加者が持ち寄った推し本によるクリスマスプレゼント交換会も実施。
ミステリだけでなく様々な本が持ち寄られこちらも盛り上がり、とても楽しく幸せな時間を過ごす事ができました。
参加して下さった皆様には改めて感謝です。
その後は懇親会へ。
参加者の殆どが懇親会にも出席して下さり、読書会で話せなかった事や聞けなかった事、地元の事など、高山さんを中心に盛り上がり、更に一部は二次会へとなだれ込んで日付が変わるまで楽しみました。
次回の福井読書会ですが、桜が咲く頃に開催予定です。
最近では全国的にも知られるようになっている(らしい)、足羽河原の桜並木を楽しんだ後に読書会、なんていかがでしょうか。
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