【第6回読者賞】投票コメント紹介(1)

第6回翻訳ミステリー読者賞の発表を終えて数日が経過しました。改めて、投票していただいたみなさま、また、注目してくださったみなさまには、心から感謝を申し上げます。

197票、62作品が投票されたなかから、すでにお知らせしたとおり、『13・67』(陳浩基著/天野健太郎訳 文藝春秋)がみごと第1位に選ばれました。他の61作品についても、リンク先で配布しているPDFでご覧いただけますので、まだ確認していない方はぜひご一読ください。

さて、ここでは、投票の際みなさまからいただいた、作品へのコメントを紹介していきたいと思います。紹介にあたっては、
  • すべての作品にコメントをいただいたわけではないので、紹介されない作品もございます。
  • メール、Twitter双方のコメントをまとめた形で紹介いたします。
  • 基本的に「書かれたまま」の形で紹介いたしますが、改行や読点など、若干の修正を加えたものもございます。
  • Twitterにおきましては、投票ツイートのリプライとしてつけられたコメントも可能な限り拾って紹介させていただいてます。
以上の点をご了承ください。また、投票者のお名前は公開いたしませんが、紹介しないでほしいというものがありましたら、ご一報いただけると幸いです。



ではまず、第33位の作品にいただいたコメントからご紹介させていただきます。

アメリカン・ウォー(オマル・エル =アッカド/黒原敏行訳 新潮文庫)
  • 読了後、打ちのめされた感がずっと続いた作品。
  • 息をつかせぬ展開で、久々の一気読み作品でした。
  • このシリーズをこの先ももっと読みたかった…
  • SFのようでいてSFではない別のところに連れていってくれる小説。難しい話もすんなり頭にはいってくる文章。スピードがあって、読後感もよかった。
  • 一気読み間違いなしの面白さ。「機能性を過度に追求したミニマリスムの家」というユニークな舞台設定と、二人の女性の人生が対を成して語られる構成の妙が光ります。読後感も爽やか。もっと注目されていい作品だと思います。
  • ミステリーと言っていいのか...とにかくすごいのでこれに投票します。最後の一文まで怖いです。
  • MI5の追い出し部屋にいるスロー・ホース(遅い馬)たち。ここの一癖も二癖もある連中が繰り広げる、ル・カレほどシリアスでもなく、それでいて英国流の緻密なストーリー展開とユーモアで見せる肩の凝らないスパイ小説が、読んでいて何とも心地よかった。
  • 墜落事故の悲惨さより、それを巡る人間達の醜悪さが印象に残った作品です。
  • 毎年、新刊がちゃんと翻訳されて出版されるんだから、私が買って読んで投票して、「出版社さん、翻訳者さん、作者さん、読んでるから続きもよろしくね」って伝えなきゃ。
  • 読み終わると『あー面白かった』と思うだけのマヌケな読者ですが、読者賞に参加できて嬉しいです。
  • 作者が変わっても、周囲を巻き込みながらどんどん突き進む、タフなリスベットの魅力は健在です。弱い立場の人が泣き寝入りすることなく、巨悪に立ち向かうのは、本来難しいことですが、決してあきらめないリスベットに勇気付けられます。
  • カドフェルシリーズ何度読んだことか。ピーターズ女史の文体は目の前に彼らがいるように画が浮かびます、今作も、雪の中でのミステリとロマンスが小気味よく展開し、読み終わってほうっと吐息をつきました。翻訳していただいて感謝です。
  • 事件の解決に向けて一直線に突っ走るわけではなく、本筋とは関係のない、どうてもいいようなディテールの面白さで読ませます。直木賞作家の東山彰良さんが「いつまでも読んでいたい」と評した面白さは佐藤正午の「鳩の撃退法」に通ずるものがあるのでは? ムラカミさんも訳したことだし、レナードブームの再燃を期待しています!
  • 創元SF文庫だけど、私のなかではミステリーなんですが、ダメかしら。。。この作家さんの作品は外れが無い、と思う。
  • 個人的に、登場する刑事達のキャラが好きです。シリーズ2作目の「ペインスケール」は質と量が増してる印象。
  • 全体的に荒削りだけれど、著者の怒りと訴えがダイレクトに伝わる作品でした。
  • 出だしから面白くて、プロットも巧みでグイグイ読ませるし、原題にふさわしいきっちり落とし前をつける格好良いリーバスが素敵なラストまで一気読み必至の昨年度私的ベストミステリ。本当に面白いからぜひ読んでほしい。
  • 続き、じゃなくてシリーズ1,2作目も楽しみ。
  • ポーランド独自の鬱屈が面白い。ラストや主人公の評判は悪いみたいだけど私はシャッキが好きなので、遡って刊行されるらしい1、2作目がとても楽しみです。
  • ガイコツなのに全然怖くない!続きが楽しみです。
  • タイトルはバカっぽいのに、話はなかなか現実的。ユーモアに満ちて、シニカルでアカデミックでハートウォーミング。続きが楽しみ。
  • 『ブラッド・ブラザー』を未読の方にはその後の作品を進めづらいというむず痒さがあるものの、翻訳が途切れてるようなことがあってはなりませんので気合の一票を入れます。
  • シリーズ全作翻訳刊行を願って!
  • 映画(2バージョンあり)も面白かったー。映画は部分的にすっごく原作に忠実なんだけど、映画とは全然違うところが原作のミステリーの肝でした。私は映画が先だったので 、読んでものすごく驚きました。原作を読んでいて、「対決の瞬間に生死を左右するのは、上半身の筋肉なのだ。つかみ、押さえ、絞める。」って出てきたときには嬉しくなりました。そうだ、最初のバージョンの映画で、主人公がこんなこと言いながら筋トレしていたな、と思って。
  • SFとミステリーの幸福な、そして完璧な融合と思われました。
  • なにより、”推理作家のクローンとして公共図書館の書架に住まう男”という設定が魅力である。
  • 新章突入で新たに加わった仲間? もあり、今後とても楽しみなシリーズです。

全国翻訳ミステリー読書会

海外のミステリー小説専門の読書会です。 開催地は北海道から九州まで全国に広がっていて、多くの参加者にお楽しみいただいています。 参加資格は課題書を読み終えていることだけ。ぜひお近くの読書会にご参加ください。 また、読者が選ぶ翻訳ミステリー大賞、略して『どくミス!』を年に一回(4~5月)開催しています。 こちらも併せてお楽しみください。

0コメント

  • 1000 / 1000